物理系科目のICT教育データベースとは
サイトの目的
将来の専門に関わらず、大学教育の最初の段階で共通に身につけなければならない学習課題があります。それらには、基礎的知識や概念の習得、入門として必要な原理や法則の理解、学問体系の概論的学習、実験・実習や演習などの訓練的学習、各分野の相互関係の理解が含まれます。
金沢大学では、数学、物理学、化学、生物学、地学の分野毎に上記の学習課題をまとめた基礎科目が、主に大学1,2年生を対象とした共通教育科目の中に編成されています。それらの習得がその後の様々の専門分野での学習にとって前提となる性格を持つため、基礎科目は多くの科目が必修の指定を受けています。
基礎科目としての物理学は最初に力学を対象にし、時間・空間・質量などの基本量と次元・速度・加速度の解析的表現と運動学・エネルギー・運動量・角運動量などの物理量とそれらの間の基本法則を学習します。熱力学は第1, 第2法則・エントロピーについての基礎概念を明確にする方向に力点が置かれます。電磁気学はマックスウェルの方程式の導出が基本課題となります。
授業で学ぶ物理学の法則は、物質世界の諸法則の最も基本的部分を占め、他の諸科学にとっては物理学的前提や要請として含まれてきます。この特徴により、全ての理工系・医薬系学生にとって物理学の学習が求められてきます。これらの内容を基礎的なものから順に編成し物理学I, 物理学IIとして開講します。
物理学は理論の体系性が著しい科学ですが、実験科学としての側面も持っています。そのため物理学実験を開講しています。物理学実験は必要な学習課題を配置したコース実験となっており、コース全体の履修を通じて実験の手法や装置の学習を行います。
物理学の理解を深めるためには、講義と実習の他に演習が必要です。本サイトは、金沢大学共通教育・物理系科目で用いている講義ノートや演習問題等、様々な演習用教材をまとめる事を目的として開設しました。また物理シミュレーターは、物理学実験の計算物理学課題で用いられていたシミュレーションプログラムをベースとしており、演習・実験や自宅学習等において学生が自身のパソコンでいつでも利用出来る様に作成いたしました。